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グローバル・アンテナ・サーバー

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グローバル・アンテナ・サーバー(以下、GAS)とは、世界各地に設置された巨大なアンテナをネットに接続し、みんなで共有しようというプロジェクトです。地上高80メートル、400メートルのロングワイヤ、なんていうスペックを聞いただけで、アマチュア無線家なら胸がわくわくしませんか?夢のような受信環境を目の前のパソコンで手軽に入手できる、グローバル・アンテナ・サーバー・プロジェクトをご紹介します。

技術要素

GASを構成する重要な技術要素は、次の3つです。

インターネット
ストーリーミング
ソフトウェアラジオ

インターネットは普及し始めてから10年以上経つので、広く知られている技術です。電話回線によるパケット通信がインターネットの中身です。デジタルなので、どんなに長い距離を伝送してもノイズの心配はありません。その反面、ルーターを経由するので、電波以上に距離による遅延があります。しかし時間の問題はさほど深刻な影響を与えるものではありません。

ストリーミングは、インターネット上で動画・音声を放送する技術として開発されてきました。ここ数年、インターネットのブロードバンド化に伴って急速に使われ始めた技術です。ストリーミングにより、リアルタイムで動画・音声をインターネットを通じて伝達できるようになりました。

ソフトウェアラジオは、発想としてはかなり以前からありましたが、DSPの普及でアマチュア無線の受信機にも取り入れられている技術です。受信した信号を受信機内部でデジタル信号に変換してから、復調、ノイズ処理、増幅を行う技術です。DSPを使わずとも、サウンドカード経由で入力された信号をプログラムによって復調・処理するソフトウェアラジオ が最近使われるようになってきました。このソフトウェアラジオのフロントエンドを使用して、ひとつのバンドを丸ごとストリーミングします。ユーザーはパソコン上でGASクライアントを使い、スペクトログラム表示されたバンド内を自由に選局することができます。 (インターネット越しに受信機をリモートコントロールするソフトウェアはすでにいくつか存在しますが、GASの仕組みとは別物です)

もうひとつ重要な要素があります。それは共通したタイムスタンプです。データストリームを比較、合成するためには、周波数の共通化と時刻情報の共通化が必要です。これにはGPS衛星から提供されている1PPSシグナルを利用することが考えられます。現在、Soft66にGPSクロックを組み込む試みを行っているところです。将来はADコンバータのクロックにもGPSクロックを使用して、データストリームに時刻情報を埋め込むことが必要になるでしょう。(2009年11月19日追記)

GASの肝になるバンドをデジタル化して通信する技術はすでに電波望遠鏡やSETIで使われています。GASは既存技術を並べ替えただけのものです。もし、これが特許になるか考えている人がいたら、特許を取得することを考えるより、その可能性を共有してくれることを願います。

全体の構成

GASは複数のLAS(Local Antena Server)から構成されます。LASを構成するハードウェアとソフトウェアは、巨大アンテナ(もちろん、あなたの家のアンテナでもかまいません)、ADコンバータ(ソフトウェアラジオ)、LASサーバー(ストリーミングサーバー)、そして、あなたのパソコンにインストールされたGASクライアントです。さらにGASのネットワークをスムーズに稼動させるために、各地にプロキシーサーバーが置かれます。プロキシーサーバーは、LASサーバーから送られてくるパケットを中継して、負荷を分散させる機能を持っています。通常GASクライアントは、このプロキシーサーバーにアクセスするようになります。

プロジェクトメンバー募集

GASを実現するための技術的要素はすでにそろっています。しかし、GASはまだ机上のプロジェクトです。実現するためのメンバーを募集しています。誰でも参加できます。gas_jpn-subscribe@yahoogroups.jpまでメールを送ってYahoo Groupに参加してください。 問い合わせ、ご質問はja7tdoアットマークzao.jpまでどうぞ。


添付ファイル: fileGAS_IMAGE.JPG 5747件 [詳細]

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Last-modified: 2009-11-19 (木) 17:18:01 (5504d)